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2025.05.26

帯状疱疹ワクチンについて

5月に入り気候も穏やかになってきましたね!

5月6月は年度替わりの忙しさが落ち着いてきて、

溜まった疲れから体調を崩しやすくなる頃です。

このような時に発症しやすいのが、帯状疱疹です。

帯状疱疹にかかる方は50歳代から増加し、70歳代が一番多いのですが、

高齢化が進んでいる日本では徐々に増加してきており、

国立感染症研究所の発表によると

患者さんの数は

1997年に全体で3.61/千人・年

2017年には6.07/千人・年

2020年には6.50/千人・年と増えてきています。

 

令和7年度より

西郷村、白河市では帯状疱疹ワクチンが定期接種となったことで、帯状疱疹ワクチンについて

耳にすることが多くなりましたね。

帯状疱疹ワクチンは生ワクチンと不活化ワクチンの2種類があります。

二つどちらかで迷われている方も多いかと思いますのでその違いをお示しします。

 

まずは作られ方の違いです。

生ワクチンはウイルスの弱毒化したウイルスから作られたものであり、

不活化ワクチンはウイルスの病原性をなくしたものや構成成分の一部から作られています。

 

次に接種回数の違いです。

生ワクチンは一回

不活化ワクチンは2ヶ月以上を空けて2回の接種が義務付けられています。

 

効果の違いです。厚生労働省からのデータですが、

帯状疱疹に対する効果 生ワクチン  組換えワクチン
接種後1年時点  6割程度の予防効果  9割以上の予防効果
接種後5年時点  4割程度の予防効果  9割程度の予防効果
接種後10年時点  7割程度の予防効果

予防効果を比較すると効果が高く長続きするのは組み替えワクチンです。

 

副作用の違いです。厚生労働省からのデータですが、

主な副反応の発現割合 生ワクチン 組換えワクチン
70%以上 疼痛*
30%以上 発赤* 発赤*、筋肉痛、疲労
10%以上 そう痒感*、熱感*、腫脹*、疼痛*、硬結* 頭痛、腫脹*、悪寒、発熱、胃腸症状
1%以上 発疹、倦怠感 そう痒感*、倦怠感、その他の疼痛

副作用に関しては2回注射をする方が、暴露する頻度も高く、

副作用のでる頻度も、概ね増えてしまう可能性があります。

 

また費用に関しても組換えワクチンの方が現在高くなっていますね。

まとめると一概にどちらがいいとは言えず、

ご自身の状況によって効果の期待度、費用面、副作用の観点から、

メリットデメリットがあります。

もしご興味がある方は一度主治医に確認してみてくださいね!

 

 

プロフィール

かねこクリニック理事長/院長 金子 大成

こんにちは、医療法人社団 博英会かねこクリニック理事長/院長の金子 大成です。

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